ヒプノセラピー(催眠療法)について
ヒプノセラピーとは
ヒプノセラピーとは、専門的な催眠誘導のもと、催眠状態で行われるセラピーのことです。
日本語に訳すと、【 催眠療法 】です。
海外では医療の現場でも取り入れられている心理療法の1つです。
普段使われている意識のうち
顕在意識は3~5%、潜在意識は95~97%ともいわれています。
催眠状態に入ることで、潜在意識、つまり無意識にアクセスすることが可能になり
普段の自分では気付かなかったことに気付いたり、想い出したりすることが可能になります。
今の皆さまにぴったりの、オリジナル処方のメッセージを潜在意識から受け取りましょう。
そこから得られる気づきは、皆さまが本来の自分として生き、前進するための大きな助けとなるはずです。
変性意識状態とは
催眠状態は、変性意識状態ともいわれます。
ヒプノセラピーのための催眠誘導を受けた際の、実際の感覚としましては
身体は深く眠っているような脱力感があり、一方で頭ははっきりと覚醒しているような状態です。
脳波でいうとθ波(シータ波)の周波数帯であり、この状態に入るだけでもヒーリング効果があると言われています。
リラックス状態としてよく知られているα波(アルファ波)よりも1段階、波形がゆるい形状をしています。
また、通常私たちは脳の一部分を集中して働かせていることが多いのですが
変性意識状態ではデフォルトモードネットワークといって、脳の複数の箇所が同時に使われている状態でもあります。
催眠から醒めた後、頭がスッキリとすると仰る方も多いです。
たまに催眠術のイメージをお持ちの方がいらっしゃいますが、自分の意思や身体を操られてしまうような状態ではありません。
マインドコントロールではなく、あくまでクライアントさまご自身が望んだこと・受け入れたことしか体験しませんので、ご安心ください。
こんな方に
ヒプノセラピー(催眠療法)は、潜在意識に直接働きかける療法であるため、他の心理療法よりも早く体感を得ることができます。
- 恋愛や仕事など、人間関係が上手くいかないとお悩みの方
- 親子関係に問題を抱えている方
- 「生きづらさ」を感じている方
- インナーチャイルドを癒したい方
- 過去のトラウマから解放されたい方
- ぶり返す強い感情がどこからくるのか知りたい方
- 同じことを繰り返してしまうが、もう前に進みたい方
- 無意識緊張があり、常に身体に力が入っていて脱力できない方
- 自分の感情に繋がるのが苦手な方
- 死別・離別した大切な存在に伝えたいことがある方
- 前世を見たい方
- 自分の身に起きてきたことが、なぜ起きたのかの理由を知りたい方
- 自分の潜在意識からメッセージを受け取りたい方
当日のヒプノセッションの流れ
カウンセリング
まずはゆっくりお話を伺わせて頂きます。(1時間程度)
お話ししたくないことは、お話しいただく必要はございません。
話す心の準備のできたことだけ、お話ししていただいて大丈夫です。
仕事のこと、家族のこと、恋愛のこと、病気のことなど、どのようなことでもお話ししてください。
カウンセリング時間を控えめに、催眠誘導に入る方法もありますが
racine therapy では、事前カウンセリングのお時間をしっかりととる方針でセラピーを行なっています。
座り心地のよいソファとハーブティーのご用意もございますので、落ち着いてお話しいただけます。
また、ヒプノセラピーについてのご説明、セラピーを受ける際のコツ、どのようなテーマでアプローチしていくのがよいのか、などもお伝えいたします。
トラウマがとても強い場合には、初回からの年齢退行療法ではなくまず前世療法を受ける方が適している場合がございます。
セラピー
ヒプノチェアに横になっていただき、リラクゼーションに入ります。
呼吸法やセラピストの誘導で、充分にリラックスし、さらに催眠深度を深めましたら
ご自身の現在の問題の原因となっているところに行きます。
(子どもの頃の体験や前世、または深層心理の奥にあるイメージなど、そのときに必要なところへ潜在意識が繋いでくれます。)
そこで再度体験し、その場で問題を解消したり、必要なメッセージを受け取ります。
セラピストは様子を伺いながら、ガイド役となって情報に辿りつけるよう、寄り添いながら進んできます。
催眠にも深さがありますが、セラピーに最適な深度(軽度から中程度)で行っていきます。
ここでのセラピー内容はメニューにより異なります。詳しくはこちら
アフターカウンセリング
セッションでの体験や感じたことなど、セラピストと一緒に振り返っていきます。
セラピー中は人によっては、壮大な情報量を体感することになりますが、振り返ることで理解が深まります。
その日の体験を振り返り、受け取ったものについて整理する時間です。
セラピー中に視たものや思い出したこと、気付いたことについて、聞きたいことがありましたらどうぞお聞きください。
ゆっくりとハーブティーを飲みながら、気付きを深めていきましょう。
継続的な催眠セッションをご希望の方は施療計画についてお話しすることも可能です。
その日体験した内容を踏まえ、今後何をテーマにセラピーを進めていくか、次回セッション時にどのような催眠セッションを行うとよいかなど、お話ししていきます。
グラウンディング
催眠から醒めた直後はふわふわとした感覚が続く方もいらっしゃるため
必要に応じて、グラウンディング(深呼吸する、水を飲む、地にしっかり足をつけ、足元に意識を向けるなど)を行います。
伸びをするなど、軽いストレッチも効果的です。
セッション終了後に、サロン近くの由比ガ浜に寄っていただき
砂浜に足をつけ、砂や波の感触を足裏でしっかりと感じ、地球と直に触れ合っていただくのもおすすめです。
催眠の歴史
催眠の歴史は心理学より古く、18世紀ごろに遡ります。
18世紀後半ウィーンの医師メスメルは動物磁気説(メスメリズム)を唱えて一躍有名になり、1778年にはパリで磁気桶による集団治療をはじめました。
メスメルの集団療法は実際に無数の患者を救ったといわれていますが、フランス・ルイ16世と皇后マリー・アントワネットの調査委員会にこのメスメリズムが否定されました。
その後メスメルの弟子であったピュイゼギュール侯爵が「時期睡眠」と名付けた現象(人工夢遊病状態)を発見しました。今でいう催眠トランス状態のことです。
その後19世紀イギリスのジェイム・スブレイド氏が「眠り」を意味するギリシャ語「ヒプノス(hypnos)」から「Hypnotism(催眠)」という言葉を考案します。
1886年、フロイトは催眠を用い自由連想させるヒステリーの治療法を始め、それを後に精神分析と名付けました。
精神医学や臨床心理学の発展によって一時的に催眠療法は低迷しますが、1955年にはイギリス医師会が心の病に有効であるとして催眠療法を認めたことから、催眠療法が再評価されました。
1958年に国際臨床実験催眠学会が発足し、ニューヨークでは国際催眠学会会議が開催され、米国心理学会・米国精神医学会では催眠療法が科学的な療法として認められました。
日本においては、日本催眠医学心理学会や日本臨床催眠学会による教育現場でのカウンセリング、スポーツにおける催眠療法の効果など、研究・実践が進められています。